屋根破損修理工事

屋根破損修理工事の全工程の写真と説明です。

屋根破損修理工事


ケラバ破損状況
  • 東京都中野区の静かな住宅街です。ただ、道路幅がかなり狭く4t車は通りづらいので、施主様のできるだけ近所に駐車して人手運びするか、2t車に足場の機材を乗せ換えるしかないようです。もちろん、足場を組む時にご近隣の皆さまにかなりご迷惑をかけるので丁寧に近隣挨拶を行う必要があります。幸い、ご近隣の皆さまも大変良い方でしたので挨拶まわりも順調に行いことができました。
  • 余談ですが、昔は都内は割と敷地ギリギリに建築してる家が多かったので、外壁工事や屋根工事を行うときに足場を組む時、真隣のお宅をお借りして足場を組まないといけない場合もあるので注意しないといけないです。特に塗装工事する場合もそうですが、例え足場を敷地内で組む場合でも、真隣に音・高圧洗浄時などでご迷惑かける可能性があるので注意したほうがいいです。(近年は近隣問題で気を使うことが増える傾向にあります。)
  • 肝心な屋根の施工前の点検の状況ですが、築30年以上で屋根の形状は気切妻の変形屋根です。おそらく、お隣と屋根の形状がかなり似てるので、建売りぽい??、建物で、屋根の材質はコロニアル瓦(スレート)で色が茶色系です。表面をみると、ざらざらしていて、とても足場がないと登りにくい状態です。メンテナンス、塗り替えをおそらく20年以上(建ててから一度も??)やってない様子です。塗膜もとっくに光沢もなく、かなり雨水が浸み込んでる様子です。おそらく下のルーフィング(防水シート)にも雨水が廻ってる可能性が高そうです。棟板金も外れていて、直接の原因は大風で外れたと思われますが、間接的な原因として長年の結露・雨水の浸入で棟板金の下地の垂木が傷んだりして釘が抜けたと考えられます。
  • 屋根の材質であるコロニアルも、何箇所か外部からの物体の落下で破損、割れてます。そこから雨漏りして、普通の雨の時はそんなに雨漏りしないらしいですが、大雨のときはかなり漏れるとのことです。
  • 屋根のケラバの部分の釘が浮いてるところがかなりあります。
  • 雨樋は直接の原因は大雪で破損・曲がったみたいですが、経年劣化でかなり傷んでます。全部取替が望ましいです。
  • 全体的な感想で言いますと屋根(コロニアル)は塗装でメンテナンス出来る、レベルではないので既存コロニアル撤去→新規コロニアルか新規金属瓦に葺き替えが望ましいです。
  • とにかく都内で狭小地なので、施主様、近隣の皆さまに気遣いしながら取組みたいと思います。

雨樋破損状況
雨樋破損状況2

  • 大雪による、雨樋破損状況です、かなり、変形してます。

屋根破損状況"
屋根破損状況2

  • 屋根破損状況です。わかりづらいですが、コロニアルが割れてます。


撤去状況(東側)
撤去状況(東側)
コロニアル

  • コロニアルは、かなりおおまかな模式図ですが、一枚、一枚が丁度ホームベースを横長にしたような形状をしたものを、水切り唐草(屋根の下の部分)から固定していきます。ということは、原則、撤去→葺き替えを行う場合は、棟板金を外して→垂木を撤去して→屋根の上から既存コロニアルを撤去していかないといけません。
  • したがって、上の図でいうと、黄色から順番に青→赤と撤去していきます。
  • 写真で黒く見えるものは既存のルーフィングです。防水材の役割を果たすものです。


既存コロニアル撤去完了
既存コロニアル撤去完了(東側)
既存コロニアル撤去完了(西側)

  • 既存のコロニアルを撤去完了した状況です。今回は東側から撤去→葺き替え を順次おこなっていきましたのでかなりわかりづらいですが、黒く見えるのがコロニアルを撤去した時に見えるルーフィング(防水材)です。
  • 東側はかなり雨水を含んでよれよれになってます。もうちょっと遅かったら、下地の垂木も破損しているか、腐ってた可能性が高かったです。(幸い、雨漏りしていた周辺しか腐ってませんでしたが)
  • 西側のルーフィング(防水材)はそんなに傷んでないようです。雨水もそんなに侵入している形跡はないようです。
  • 余談ですが、下の写真の左側は新規でラーチ合板(12ミリ)→新規ルーフィングを設置した状況です。工事的にはかなり絶妙な写真です。手前はまだ既存屋根で、左は新規・張替え、右は既存のコロニアルを撤去して、既存のルーフィングがむき出しになってます。


雨漏り箇所の特定
雨漏り箇所
室内写真

  • 東側の既存コロニアルを撤去したら、雨漏り箇所を特定することができました。かなり大きく腐食してます。野地板も破損してます。
  • ここまで傷んでいたら、大雨の日はかなり雨漏りしていたと考えられます。幸い、垂木はそんなに傷んでないようです、もうちょっと遅かったら、かなり腐食していたはずです。
  • 余談ですが、雨漏りは雨の強さ、風の吹く方向で漏り方が違うので一概には言えない場合は多いです。いろんなケースや事例があります。


ラーチ合板設置完了
ラーチ合板設置完了

  • ラーチ合板の設置完了です。屋根の形状が切妻変形(北側、南側が方形)なので、普通に切妻屋根より、ラーチ合板の枚数が多くいります。捨てる枚数ももちろん多いですし、屋根の形状が比較的複雑なので、施工に手間もかかります。
  • 余談ですが、たまにコロニアル屋根に登った時に、屋根がたわんでいたり、屋根が比較的新しいのに割れやすかったりする場合は、野地板に使用してるラーチ合板を12ミリを使用してない事例もあります。
  • 野地板(ラーチ合板12ミリ)はかなり大きな役割を果たします。


新規水切り唐草設置状況
新規水切り唐草設置状況

  • 新規水切り唐草設置状況です。(順番)ラーチ合板(12ミリ)→新規唐草設置→新規ルーフィング
  • 水切り唐草はルーフィングを設置する前にラーチ合板に設置していきます。


ルーフィング設置完了
ルーフィング設置完了

  • ルーフィング設置完了です。ここまで来ると、一山、超えたという感じです。本音でホッとします。
  • この状態でも多少の雨でも雨漏りはしませんが、ルーフィングの重ね目のところから雨水が侵入するおそれもあるので、防炎シートで養生は毎日します。


換気棟下穴
換気棟下穴

  • 換気棟の下穴を開口した状況です。ルーフィングを設置する前に野地板に換気棟の下穴を前もって開口しときます。
  • 余談ですが、お客様は皆さんおっしゃいますが、換気棟を設置する前に比べて夏場、2階の部屋の室温が少し下がったとか、2階には夏場は入りづらかったが入れるようになったなど、いろいろと聞きます。


新規コロニアル設置完了
新規コロニアル設置完了

  • 新規コロニアル設置完了です。ここまでくると、屋根に登るのも安定して登れます。新規コロニアルがすべり止めになって、作業もしやすいです。
  • お客様にたまに聞かれますが、「コロニアルは葺き替えして何年ぐらい経過したらメンテンスする必要があるのか?どういうメンテナンスをすればいいのか?」と、質問されますが、メンテナンスはおおまかですが10年~15年ぐらい(10年で点検したほうがよいです)、メンテナンス方法は水洗い→塗装が一番、安上がりでいいです。棟板金は釘が弛んでないか、きちんと点検したほうがいいです。
  • 余談ですが、よーく、見て頂くと、棟の部分に換気棟の穴がかなり開口してありますが、棟の長さが短いこともあって、換気棟の長さが半部以上を占めることになります。


棟板金施工状況
棟板金施工状況

  • 棟板金施工状況です。この棟板金の納め方が悪ければ、長い目でみて、雨水が侵入しやすかったりして、劣化の原因になります。
  • 大風で棟板金が飛んだり、破損したり、めくれたりする原因になります。
  • メーカー・会社によりますが、一部建売り住宅など、どうしてもコストをかけられなかった面があったのかわかりませんが、ハゼの部分の折り目を短くしたり(加工手間が大変)して、ずさんな工事をみたこともあります。
  • 一般のお客様はここまではわからない事例が多いです。


換気棟設置前
換気棟設置前

  • 換気棟設置前です。換気棟を設置したら隠れて見えなくなるので、かなり貴重な写真です


換気棟設置状況
換気棟の裏側

  • 換気棟の裏側です。設置したら、もう確認できないところです。
  • 雨水が侵入しないような構造になってます。


換気棟設置完了
換気棟設置完了

  • 換気棟設置完了です。換気棟を設置したらかなり顕在化しますので、換気棟の長さがわかりますが、半分以上、棟が換気棟です。
  • 雪止めもしっかり。45cm間隔で取り付けてあります。


アンテナ設置完了
アンテナ設置完了

  • アンテナ設置完了です。アンテナも、今後なかなか触る箇所ではないので、風で飛ばないように丁寧に設置していきます。もちろん、テレビが映らないと意味がないので微調整しながら慎重に丁寧に行います。
  • この日は比較的、風が強かったので、かなり作業がやりづらかったです。


修理前・修理後


軒樋交換
軒樋交換

  • 東側・西側・軒樋交換状況です、西側も東側も、大雪の影響で軒樋が変形してます。もちろん、築年数がかなり経過してるので、金具も交換したほうが望ましいです。西側は比較的、足場と軒樋の幅が広いので取り替えやすかったのですが、東側は写真でみてわかるとおり、かなり狭いです。とてもやりづらかったですね。職人さんはやはり慣れた感じで、丁寧に、きっちり取り付けていきました。通常、軒樋交換は既存金具を撤去する場合と、既存金具を再利用活用して軒樋のみ交換する場合がありますが、今回は既存金具を撤去して、新規金具を45.5センチ間隔で取り付けて、新規軒樋を取り付けていきます。
  • 新規軒樋の色もグレーで、前の色は茶系だったので感じが変わっていいと思います。




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