U瓦の塗装工事
- 練馬区桜台、桜台通りから少し入ったあたりで現場調査をしていたら、近所のお客様から屋根が気になるから見て欲しい、と依頼を受けたので現場調査をしました。
- お母様はお琴の先生をされてて、娘さんはピアノの先生をされてるみたいです。生徒さんも多いみたいです。年齢層も幅広いみたいです。予断ですが当社は比較的、自宅でピアノ教室をされてるお客様が多いようです。近くに武蔵野音楽大学があるので、練馬区はピアノ教室をされてる家が比較的多いみたいです。
- 練馬区桜台地区は本当に静かで、いい住宅地です。近所でちらし配りをしていても、ピアノの音色をよく聴きます。
- 築、35年以上のお宅で大工さん、建てた注文建築のお宅で、屋根の形状は南側が方形(三角錐??ぽい形状)で、北側が切妻で、全体的に元々、全部U瓦だったのか?わかりませんが、南側だけU瓦からコロ二アルに葺き替えた??みたいです、かなり、遠目に見ると変わった形状に屋根です、ぱっと見ると二件家がくっついているのかな?と思うくらいです。
- 余談ですが、昔は都内は割と敷地ギリギリに建築してる家が多かったので、外壁工事や屋根工事を行うときに足場を組む時、真隣のお宅をお借りして足場を組まないといけない場合もあるので注意しないといけないです。特に塗装工事する場合もそうですが、例え足場を敷地内で組む場合でも、真隣に音・高圧洗浄時などでご迷惑かける可能性があるので注意したほうがいいです。(近年は近隣問題で気を使うことが増える傾向にあります。)
- 屋根の現状をみると、もう、有に15年以上はメンテナンスをされてないようで、塗膜も、剥がれてるし、かなり、傷んでます、幸いなことに、クラックはそんなにないようですが(少しはありますが)、丁寧に確認していきます、屋根点検する時に屋根の表面がザラザラして、足場が不安定なので、下り棟にまたぐようなかんじで屋根を登り降りします。
- 破風(木部)もかなり、傷んでいるようで、これ以上ひどく、なると、雨水など、侵入して、腐食して、破風ごと部分的にカットして取替るようになるようです、現状はケレン掛けして、既存塗膜を落として、塗装するのをお勧めします。
- 外壁もモルタル部分はチョ―キング現象がでてます。クラックもところどころ入ってるみたいです。
- 肝心な屋根の施工前の点検の状況ですが、築30年以上で屋根の形状は気切妻の変形屋根です。おそらく、お隣と屋根の形状がかなり似てるので、建売りぽい??、建物で、屋根の材質はコロニアル瓦(スレート)で色が茶色系です。表面をみると、ざらざらしていて、とても足場がないと登りにくい状態です。メンテナンス、塗り替えをおそらく20年以上(建ててから一度も??)やってない様子です。塗膜もとっくに光沢もなく、かなり雨水が浸み込んでる様子です。おそらく下のルーフィング(防水シート)にも雨水が廻ってる可能性が高そうです。棟板金も外れていて、直接の原因は大風で外れたと思われますが、間接的な原因として長年の結露・雨水の浸入で棟板金の下地の垂木が傷んだりして釘が抜けたと考えられます。
- 霧ヨケ・鉄部もかなり、錆がでてるようです、早めに、ケレン掛け→錆止め→塗装をお勧めします。
- 軒樋も日焼けで、色あせしてるようですので、塗装する時期のようです。
- 雨戸・戸袋は、基本的の塗装しなくてもいいですが、日焼け、色褪せが気になるようでしたら、塗装するのをお勧めします。
- U瓦のメンテナンスは一般的に8年~10年前後が目安。通常ですと、高圧洗浄機で水洗いして、乾燥させて、下地処理するのですが、今回は住宅地ということと、外部足場なしで施工する為、高圧洗浄は取りやめてケレン掛け作業で既存の塗膜や、苔やゴミを丁寧に取り除きます。余談ですが、施工初日は関東地方でも大雪が降りまして、まず、屋根の雪下ろしから始めました。幸い、施主様の隣の方が大変親切な方でしたので、隣の敷地から梯子をかけさせて頂きました。この近辺の皆さんはなぜか当社のお客様が多くて、年末になるとカレンダーを配布していますので、もうすっかり、(*^_^*)なじみです。
- お客様から野菜やお菓子を頂くことも多いんです。
- 北側西側の屋根(U瓦)の写真です。塗膜がすっかり剥がれて、かなり下地が露出しています(赤茶げた箇所がかすかに残ってますが、既存の塗料が付着してるところです。白い部分は塗膜が剥がれたところです。)、ここまで傷んでいると、本来は既存のU瓦を撤去→剥して、下地からやりかえたいところですが、①費用面、②撤去したU瓦の処分、③近隣への配慮を考えましたら、ケレン掛け→シーラ→ユメロックで塗装するのをお勧めします。棟は特に浮いたりしてないようですので、そのまま塗装してもいいようです。雪止めのアングルを提案したかったのですが、今回は見送ることになりました。
- 大屋根のU瓦の東側です。西側同様、かなり傷んでます。下地が露出してるので、大雪とか降ると水を吸い上げて、へたをすると雨漏りの原因にもなりかねません。おそらく、U瓦の下のルーフィングもかなり劣化してることが考えられます。棟はあまり傷んでないので、以前やりかえた???可能性も考えられます。
- 余談ですが、屋根の点検をするときはU瓦は比較的、年数が経過してる場合は劣化してるので、屋根の上を歩くとき、細心注意を払って登りましょう。
- 作業時も、あまりにも傷んでようでしたら、道板を敷いて慎重に施工することをお勧めします。(点検もプロの方にまかせたほうがいいです。)
- 破風の部分も塗膜がかなり剥がれており、下地の木目が露出しています。今のところは腐ったりはしてないですが、このまま放置すると、雨水を吸い込んで腐食する原因になりますので、ケレン掛け→塗装するのをお勧めします。とくに、ケレン掛けは丁寧に作業した方がいいです。どうしても、軒樋の金具がありのでやりづらいところなので、足場をかけて慎重にやることをお勧めします。
- 霧ヨケも、一見、そんなに傷んでないように見えますが、かなり錆が出てきています。放置しておくと雨水で板金が腐食して板金に穴が開いたりします。そうなると、塗装では済まなくなり、最悪、上から張りかえるようになります(軽度の穴はパテ埋めくらいでできます)。ケレン掛けして錆止めを入れて塗装をお勧めします。鉄部の格子もみえずらいですが錆がでてます。
- 軒樋も機能的には問題ないですが日焼けで色が褪せているので軽く、ケレンして塗装をお勧めします。気のせいか軒樋が大雪の影響か??わかりませんが下がってるような気がします。勾配が逆?ぽいようです。
戸袋と格子
- 戸袋は木部ですので、今のところは腐食はしてませんが、放置しておくと、雨水を吸って腐食していく原因になります。木部は大げさに言うと、塗装して4年前後で塗膜が剥がれていきます。もちろん、そこから、腐食→木部の取替えまではかなりかかりますが、どちらにしても、早めにやってデメリットはないので早め目やることをお勧めします。
- 格子の鉄部を一見、傷んでないようにみえますが、手触り感や表面をよく見るとかなり錆が出ています。放置しておくと錆が進行して、鉄部に穴が開いたりして、総取替になります。心配なのは鉄部と外壁の接合部です。格子は外壁のモルタルにビスで固定してあるだけですので、かなり気になるところです。ここまでくると、撤去して、新規でアルミの格子に取り替えるのも選択肢の一つです。予算によります。
木枠
- 木枠もかなり傷んでます。そろそろ塗装の時期です。ケレン掛けして、塗装することをお勧めします。
- 外壁のモルタルもチョ―キング現象(白亜化現象:紫外線や雨・風によって塗料の塗膜が劣化し、顔料が粉化すること。塗料にもよりますが、5年から10年くらいで発生します)が出てきてます。
既存屋根(コロニアル)ケレン掛け
- 既存コロニアルをケレン掛けしてる状況です。屋根の上から手作業で丁寧にやさしくケレン掛けしていきます。屋根の下の部分がケレン掛け前ですが、長年の苔、汚れがかなり付着しています。ケレン掛けした後はかなりきれいに苔・汚れが取れてます。見ちがえるようですね。ケレン掛けした後はブロワ―で丁寧に表面のホコリを飛ばします。
- 既存のコロニアルをよく見ると、苔・ゴミがかなり付着してるので、極端に言うと苔・ゴミが障害になって、雨水を吸い上げて、雨漏りの原因にもなりかねません。幸いに、屋根勾配が急なのでそう簡単に雨漏りはしませんが、職人さんは足元がザラザラしてかなり作業がやりづらそうです。写真ではわかりづらいですが、かなり足を踏ん張ってます。苦笑い。
- 刺し棟も年数の割にはそんなに傷んでないですが、錆は出ているのでケレン→錆止め→鉄部専用の塗料で塗布します。刺し棟は普通の棟板金に比べて大風などで飛ばされる心配がないのです。
U瓦完成写真
- 北側U瓦完成写真です。①ケレン→②清掃→③ブロアーで吹き飛ばし→④クラック補修→⑤プライマー→⑥中塗り(ユメロック)→⑦上塗り(ユメロック)という工程で施工を行いました。
- かなり仕上がりもよく、お客様も満足して頂けました。
- よくお客様から「工事は何日くらいかかるの?」と、質問を受けますが、おおまかに、60㎡から70㎡で3日から4日みて頂いております。
- お客様がおっしゃってたのが、お琴を習いにくる生徒さんからも、よく「屋根が汚れてる」と言われてたらしく、前から気にされていたようで、今回やって良かったと感想を頂きました。
- 私もご近所で現場調査見積もりしていた時にお声をかけられなかったらご縁がなかったので、大変良かったです。
- 帰り際に、お菓子をたくさん頂きお客様には感謝です。(*^。^*)
南側・コロニアル完了
- 南側・コロニアル完了です。施工前と比べて見ちがえるほど光沢がでて、きれいになってます。
- コロニアルとU瓦の境も丁寧に綺麗い仕上げてあります。刺し棟もきちんと仕上がってます。もともとコロニアルもかなり傷んでましたが、今回の塗装でどうにかこうにかメンテで維持できたという感じです。
- ユメロックで塗装したので、U瓦の表面もある程度コーティングしてるので、屋根の上に乗っても大丈夫です。
- コロニアルは比較的、U瓦に比べて頑丈ですが、塗装したらかなり割れにくくなります。
工事が完了して
- 工事が終わって集金の時に、お客様が『私達は屋根に登れないから、あなたたちを信用するしかないんですよ(*^。^*)』と、おしゃったのがとても印象的でした。
- やはり、おなじ同業者の方やアパートを経営されてるオーナー様から聞いた話ですが、よく新聞広告で低価格のものをみて実際に頼んだことはあるけど、最初の2年くらいは綺麗だが、年数が経過していくと色褪せたり、ヒビが入ったりする場合があるとか、不動産屋さんの紹介で塗装の職人さんを直接紹介してもらったが、ケレンや水洗いをしないで直接、塗装し始めたなど、びっくりするような話もたまに聴くこともあります。
- お客様にはいつも「当社は地元でやってますので、安心してください」と、言ってます。たまに、「お宅は保証期間はあるの?」と聞かれますが、『はい、おおまかに、2年から3年ですが、一般的に明らかに当社に施工ミスだとわかれば、ある程度は対応いたします。』 利益もあげるのも大事ですが、やはり地元で営んでる以上は、当たり前ですが、信頼・信用が大事だと思います。
- 余談ですが、当社がいくら、保証を2年~3年つけたしても、実際、塗料メーカーの保証は一般的に、「きちんとマニュアルどおり施工してるのか?」など、もっと、言うと屋根などの建材は塗幕保証10年とか,謳ってる場合でも、細かく見てみると、「施工したお宅が海から(塩害の影響)何キロ離れていないと保証の対象にならない」などかなり細かく規定があります。ですから、実際メーカー保証は全くあてにならないわけではないですが、施工する会社の責任がかなり重要になってくるわけです。一般の施主様やお客様はそういった、細かいことまで存知あげないので信頼関係がとても重要です。
- それと、一般のお客様はどうしても低価格の広告に目が行きがちですが、あるお客様が『低価格なものには理由があるのよ』と、おっしゃってたのが、印象的でした。
- 他社の広告で見かける定額制・パック料金などは、確かにとても明確でわかりやすいです。しかし、実際に現場に行くと何がでてくるかわからないので、果たして均一の料金でできるのか?? もちろん当社もお客様にいつも申し上げてるのが、『ある程度、多少は料金内でやります』とまあ、それはできることはできる、かかることはきちんと説明してお客様の納得頂いて、追加工事ともらうようにしてます。最初から、低価格?やパック料金といった広告は目を引くと思いますが、よく業者さんと打ち合わせをすることをお勧めします。
- あと、屋根の塗装するにあたって、最近までは遮熱塗料の水性塗料がトレンドでしたが、屋根の形状、材質、勾配、前回からの塗装に年数にもよりますが、油性のほうが塗膜がしっかりしてお勧めだと思われます。(水性が悪いわけではないです、水性は臭いがしないので臭いが気になる方には、向いてます。)