大雪後の防水工事の全工程の写真と説明

東京都練馬区で行なった大雪後の防水工事の全工程の写真と説明です。

大雪後の防水工事


大雪後の防水工事
  • 1月の中旬に東京都内でも大雪が降りました(2年前の2014年2月14.15の大雪ほどではありませんが 苦笑い)。余談ですが、子供の頃は雪が降ったら嬉しかったですが(*^。^*)、大人になったらあまり喜べなくなりました。仕事柄というのもありますが・・・。しかし、そうは言ってられないので頑張らないと。 今回、東京都練馬区早宮のお客様からは、雨漏りがするから見て欲しいと依頼を受けました。築30年前後、かなり重厚感がある建物で、屋根が青い瓦でとてもよい感じです。その当時はかなり高級な建物だったのかなと想像できます。 今、これだけの建物を建てると、かなりいい金額いくのかなあーと思いました。外からみただけで、良い材料が使用してあるように思いました。
  • 本題に入りますが、雨漏りは雨の降り方や風の吹き方で漏れたり漏れなかったり、後、雪の影響で大雪の時に雪が長い時間、積雪して毛細管現象で水を吸い上げて、雨漏りすることがよくあります。ふだんの大雨では雨漏りしてないが、大雪のあとに雨漏りするお宅が多いみたいです。今回はやはり大雪が下屋根に滞留して、おそらく板金のハゼ(接合部)から毛細管現象で水を吸い上げて下に雨漏りしたと考えられます。今回は下地が板金ですので、①高圧洗浄→②カチオン(不陸整生)→③プライマー→④ウレタン防水(1層目)→⑤レタン防水(2層目)→⑥トップコートでおこないました、よくあるのが、下屋根がハコダニ状になっているので、雨樋の排水口がハコダニの角にあると、そこに穴が空いていたりして、そこから雨漏りがすることがたまにあります。今回はどうやら、排水口に穴が空いてないようで、大丈夫でしたが。
    余談ですが、アスファルト防水の上にシンダーコンクリートを打設してる場合はおおまかに言うと、①カチオン→②シート→③プライマー→④ウレタン防水(1層目)→⑤ウレタン防水(2層目)→⑥トップで通気緩衝工法がいいみたいです。
    木造のベランダですと、FRPの防水をお勧めします。
  • 今回大変だった点が下地が板金だったので、のちほど出てきますが、カチオンタイトFがきちんと塗布できて、定着するのかが気になりました。それと、近隣のお宅と隣接してるので、高圧洗浄時にご迷惑かけないか、最新の注意を払いながら行いました。工事前にも近隣挨拶のチラシを配布して、高圧洗浄前も、できれば、洗濯物を外に干さないでくださいと、お願いの文章を配布したりしましたが、できるだけ、施主様がいらっしゃるときの作業を行いたかったのですが、施主様もお忙しいみたですので、なかなかお時間が合いませんでしたが、最後は大変喜んで頂きました。(*^。^*)
  • 職人さんも手直しもきちんとやってくれて、雨樋・戸袋の養生も大変、丁寧にやってくれたので、お客様も大変喜んでくださいました。ご近所の皆さんも大変よくしてくださって、仕事がかなりやりやすかったです。


現場調査
現場調査

  • 現場調査を行った日は、まだ大雪がかなり残ってまして、特に北側ですので、溶けにくいのかな?一見、下地の板金がきれいにみえるのは、何度か張り替えてるみたいです。ただ、どうしても前回、雨漏りしてるところをところどころ直されてるから、既存の経年劣化してるところから、雨漏りしている可能性が高いです。北側の角の樋の排水口もこれだけ雪で埋もれていれば排水できないので、なかなか水が流れないみたいです。西側になると、北側に比べたら雪が溶けていて、かなり少ないみたいです。やはり、日の当たり具合でこんなに違うみたいです。
  • 大雪の時に、コロニアルの屋根で屋根勾配がかなりゆるい屋根ですと、コロ二アルが雪の水分を吸い上げて、雨漏りの原因になります。屋根勾配がゆるいお宅は注意しましょう。
  • 瓦棒の屋根でもやはり屋根勾配がゆるいと、大雪の時によく雨漏りします。とにかく、共通していえることは、大雪のとき、雪が滞留することがよくないようですので、できれば雪かきをして、できるだけ早く雪を取り除くことをお勧めします。2年前の大雪のときは、そういった案件がかなりありました。


施工前(北側)
施工前(北側)

  • 雪が溶けて、防水工事を着工することになりました。施工前(北側)の写真です。既存の板金がかなり劣化して、塗膜も剥がれていて、錆もかなりでいています。おそらく、板金と板金の接合部(ハゼ)の部分が劣化して、水を吸い上げたり、または、雨の降り方、風向きで雨漏りしてると思われます。しかし、板金に穴が空く前で本当によかったです。


施工前(西側)
施工前(西側)

  • 西側の施工前の写真です。北側に比べると、手前の板金の傷み具合がかなり激しいような気がします。よーく見ると、雨樋の排水口の部分がかなり傷み具合が激しいです。わかりづらいですが、一番奥の色が違う部分は以前、張り替えてかなりきれいです。


ケレン作業状況(北側)
ケレン作業状況(北側)

  • ケレン作業状況(北側)です。高圧洗浄を行ったあと、丁寧に既存の浮いてる塗膜を剥がしていきます。ケレン掛けはある意味、かなり地道で重要な作業です。後々の仕上がりや剥離に大きく影響してきます。鉄部を塗装するときも、ケレン掛けを丁寧にやらないと、かなり早く塗膜が剥離していきます。なかには、ろくにケレンしないで塗装する業者さんもいるようですので、注意しましょう。ケレン掛け自体、かなり根気のいる作業です。
  • 戸袋も、丁寧にケレンしました。職人さんが言うには、かなり時間をかけて丁寧になるそうです。見えなくなるところだから、きちんと仕上げるそうです。


カチオンタイトF施工状況(北側)
カチオンタイトF施工状況(北側)

  • カチオンタイトF施工状況(北側)です。奥から順番にカチオンをハケで丁寧に塗り込んでいきます。防水工事で一番重要なのは下地処理のカチオンです。
  • 地が板金の為、なかなか定着しないので、かなり施工で苦労しました。実際は一度塗布しましたが、塗布後しばらくして、小雨が降ったので、一部、定着しなかったので、悪いところを撤去して手直ししました。


端部処理
端部処理

  • 端部処理です。既存の板金の接合部にシールを打設していきます。ここから、雨漏りしやすです。
  • きれいに見える板金は、前に住んでいらっしゃった方がやり替られたみたいで、やはり、以前ここからも雨漏りしていた可能性があるのかな?と思いました。


カチオンタイトF施工完了(北側)
カチオンタイトF施工完了(北側)

  • カチオンタイトF施工完了(北側)です。カチオンタイトFは完全に乾燥するまで、冬の時期は時間がかかります。塗布自体も下地が板金の為かなりやりにくそうでした。カチオンの仕上がりも大変良いです。
  • 中にはカチオンを薄く塗布して、すぐ剥離する業者さんもいるみたいです。


カチオンタイトF施工完了(西側)
カチオンタイトF施工完了(西側)

  • カチオンタイトF施工完了(西側)です。まだらになってるところは、カチオンを一度、塗布したあと、小雨が降ったので、悪い箇所を撤去して、やり直しをした箇所です。
  • 雨樋も新規防水に付着しないように、丁寧に養生します。


カチオンタイトF
カチオンタイトF

  • ヤブ原産業株式会社 セメント系カチオン性SBR樹脂モルタルカチオンタイトF です。①建築から土木にいたるまで広範囲な種類の下地に対して高い接着力です。②曲げ強度、耐摩耗性、防水性、防錆性に優れてます。③爆裂・欠損補修、コンクリートの中性化抑制に優れてます。④セット化されてるため、調合ミスがおこりにくいです。(実際は粘度を変えるため現場によって、調合をかえることもあります) 主剤15.5キロ、硬化剤4.5キロで、練上がり量、11.7キロになります。
  • 現場の条件、天候、気温、下地の状況で多少は配合比率を変えるそうです。ドロドロのときもあれば、しゃぶしゃぶのときもあるみたいです。塗布する道具は刷毛を使用したり、コテを使用したり、現場で使い分けます。


プライマー塗布状況(北側)
プライマー塗布状況(北側)

  • プライマー塗布状況(北側)です。分かりづらいですが、向かって奥がコスミックプライマーPの塗布した状況です。色は濃い黒褐色系で光沢はあまりないような感じです。ここまで来ると、割と乾燥したら安定した状態になります。


コスミックプライマーP塗布状況(西側)
コスミックプライマーP塗布状況(西側)

  • コスミックプライマーP塗布状況(西側)です。奥から丁寧に塗布していきます。
  • 冬場だから、比較的、施工はやりやすいですが、夏場は表面からの照り返しがかなり暑そうです。ただ、冬は防水材が乾きにくいので、いたしかゆしですが。


コスミックプライマーP塗布状況(西側)
コスミックプライマーP塗布状況(西側)

  • コスミックプライマーP塗布完了(西側)です。余談ですが施工前に戸袋の既存の塗料をある程度、ケレン掛けして、防水部分に落ちないようにしてます。それでも、既存の塗料が落ちて付着する可能性があるので養生をきちんとします。 雨樋も、新規防水に付着しないように、一時的に切り回しして、きちんと養生します。
  • もちろん、施工が終わったら、きちんと、元にもどします。


コスミック・プライマーP荷姿
コスミック・プライマーP荷姿

  • コスミック・プライマーPです。コンクリート・モルタル下地用プライマー1液湿気硬化型ウレタンプライマー、スタンダードコンクリート・モルタル下地用プライマーです。汎用性が高い、プライマーです。


仕上げ材写真
仕上げ材写真


コスミックPRO11仕上げ材(1層目)塗布状況(北側)
コスミックPRO11仕上げ材(1層目)塗布状況(北側)

  • コスミックPRO11仕上げ材(1層目)(北側)、奥から、丁寧にゴムヘラで塗布していきます。
  • 奥の赤色で囲われた箇所が、コスミックPRO11仕上げ材(1層目)です。黄色で囲われた箇所がプライマー部分です。
  • わかりづらいですが、立ち上がり部分は垂れにくい材料、コスミックPROを塗布していきます。


コスミックPRO11仕上げ材(1層目)塗布状況(西側)
コスミックPRO11仕上げ材(1層目)塗布状況(西側)

  • コスミックPRO11仕上げ材(1層目)塗布状況(西側)です。
  • 奥の赤色で囲われた箇所が、コスミックPRO11仕上げ材(1層目)です。黄色で囲われた箇所がプライマー部分です。


コスミックPRO11仕上げ材(1層目)完了(1層目)(西側)
コスミックPRO11仕上げ材(1層目)完了(1層目)(西側)

  • コスミックPRO11仕上げ材(1層目)完了(1層目)(西側)です。あと残り2工程です。光沢があり、仕上がりがいいです。かなり安定感がでてきました。(*^。^*)
  • 余談ですが冬の時期は乾きが悪いので、出来るだ時間をかけて乾燥させないと、せっかく塗布した防水材が剥離するので注意します。


コスミックPRO11仕上げ材(2層目)塗布状況(西側)
コスミックPRO11仕上げ材(2層目)塗布状況(西側)

  • コスミックPRO11仕上げ材(2層目)塗布状況(西側)です。ここまで丁寧に厚く塗布すると、かなりしっかりした防水になります。
  • 立ち上がり部分も垂れてなく、とても仕上がりがよいです。


コスミック・トップP仕上げ剤
コスミック・トップP仕上げ剤

  • コスミック・トップP仕上げ剤
    2液アクリルウレタン系トップコートスタンダードタイプにアクリルアクリルウレタン系トップコートです。


コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(北側)
コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(北側)

  • コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(北側)です。奥の赤色で囲われてるのがコスミック・トップPを塗布したところです。黄色で囲われたところがコスミックPRO11仕上げ材です。紫外線を防ぎ、防水を長持ちさせる効果があります。


コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(西側)
コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(西側)

  • コスミック・トップP仕上げ剤塗布状況(西側)です。奥の赤色で囲われてるのがコスミック・トップPを塗布したところです。黄色で囲われたところがコスミックPRO11仕上げ材です。


コスミック・トップP仕上げ剤塗布完了(西側)
コスミック・トップP仕上げ剤塗布完了(西側)

  • コスミック・トップP仕上げ剤塗布完了(西側)です。かなり仕上がりがよく、乾燥させて、養生を外して、樋を戻したら完了です。
  • お客様も、「つるんと水を弾くんですね」と、笑顔でおっしゃってました。(*^。^*)




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