現場の状況と経緯
- 今回は練馬区の中央部付近のお客様からお電話がありまして、雨漏りがするから見て欲しいとのご要望でした。
- 築30年過ぎのお宅で、屋根はコロニアルでメンテナンスは一度もやられてらっしゃらない様です。
- 外壁はモルタル造りで、塗装は10年以上前にやられたとのことで、まず室内の雨漏り箇所を確認させて頂いて、そのあと早速、屋根の上を点検させて頂きました。
当社の提案内容
- まず、びっくりしたのが、棟が風で飛んでまして、かなり傷んでる状態でした。当然、完全撤去、屋根の葺き替えをお勧めしました。
- それと、二階の部屋が真夏になると暑い、とおっしゃったので、換気棟を提案させて頂きました。
既存屋根の点検
- 既存屋根点検です。大風で、既存の棟が吹き飛んだようです。下地のヌキも半分は無くなってます。雨漏りしてるとのことですから、ひょっとしたら下地の垂木も腐食してる可能性があります。
既存屋根の状況
- 既存屋根の状況です。既存の棟に錆がかなりでてまして、塗装でもメンテナンスできないことはないですが、ここまできたら、取替をお勧めします。
全景
- 大屋根の全景写真です、おそらく、新築時からメンテナンスはされてない可能性がかなり高いと思われます。
- 一般のお客様は自分がお住まいの家のメンテナンスを、何年くらい経過したら行えばいいか?どうやってメンテナンスを行なえばいいか?なかなか、御存じなかったようです。私共、業者の立場でさえ、予算・家の状況でどういう提案をしたほうがいいか考えるくらいですから。
軒先・雨樋の点検
- 軒先もかなり傷んでます。雨樋も取替時期です。通常、屋根材がコロニアルの場合は、家の立地条件にもよりますが、10年前後で塗替えをお勧めします。塗替えの時に、一般的な工務店・塗装屋さんは、屋根の頭頂部の棟の取替えや、板金部分の釘の浮などはあまり手を付けないことが多いです。
- 一概には言えませんが、予算が加算されるのと、相見積りになった場合にどうしても、お客様は金額に目が行きがちになる傾向があります。実際、私の感覚では、一般のお客様は細かく見積もりを見ただけではご理解いただけていないと思いますので、われわれ業者側が出来るだけ細かく、お客様のわかるようにご説明しないといけないと思います。
天井裏の点検
- 天井裏がどうなってるか、コンパネを剥がして屋根裏を確認してみました。
- 母屋には、大幅に腐食したりしてるような箇所は特になかったので安心しました。
既存コロ二アル撤去状況
- 既存コロ二アル撤去状況です。既存のコロニアルを完全撤去して、既存の下地のコンパネが腐食してないか確認します。
- とりあえず、既存のコンパネで腐食してる箇所はなかったようですのでよかったです。
既存コロ二アル撤去完了
- 既存コロ二アル撤去完了です。もうかなり長い年月が経過してるので、結露や熱気で既存のコンパネも結構ふやけてます。
- よく業界で聞く話ですが、この既存のコンパネに新規ルーフィングを設置して、新規のコロニアルを張る業者もいるらしいですが、目先のコストは安く上がっても、下地があまり良くありません。やはりこの状況では、コンパネは新規張替えをお勧めします。
新規コンパネの設置
- 新規コンパネ設置を設置していきます。下地の垂木が455mmピッチに入っているので、そこに釘・ビスを止めていきます。
新規ルーフィング設置完了
- 新規ルーフィング設置完了です。新規ルーフィングの上に打ち付けてある、桟木は仮設で取付けた桟木です。
- コロニアル材料を置くときに置きやすいように設置します。もちろんあとで、綺麗に撤去して、コーキングを埋めます。
新規コロニアルクワット設置状況
- 新規コロニアルクワット設置状況です。下から順番に、上に向かって設置していきます。釘でとめていきます。
新規コロニアルクワット設置状況
- 屋根の形状が寄棟ですので、どうしても棟のあたりは、コロニアルの真物を加工しないといけないので、そのぶん無駄な端切れがでてきます。ですから、切妻の形状の屋根に比べたら、コロニアルの数量が多く入ります。
コロニアルの端部
- コロニアルの端部、納まりです。棟とケラバがとても綺麗に納まりました。
屋根の端部の仕上がり
- 屋根の端部の仕上がりです。比較的、雨が侵入しやすいところなので、丁寧に納めていきます。
屋根養生状況
- 屋根養生状況(防炎シート)。当社の場合は毎日屋根を防炎シートで養生していきます。たまに、新規ルーフィングを設置した状態で解放する業者さんもいるようですが、それだと万が一ルーフィングとルーフィングの間の隙間から雨漏りすることも想定されます。
新規コロニアルクワットの材料
- 新規コロニアルクワットの材料写真です。屋根の上に張る前はこういう荷姿です。幅が900mmぐらいで縦が400mmぐらいです。ほぼ長方形の形をしてます。
新規棟下地の取付状況
- 新規棟下地(ヌキ)取付状況
新規棟板金の取付状況
- 新規棟板金取付状況
換気棟新設工事流れ(①~⑤)
- ①コンパネ12mmを張った後、棟の頭頂部に換気用穴を換気棟穴あけしていきます。
- ②新規コロニアルを設置した後に、下から換気穴を引き続き穴あけしていきます。
- ③換気棟穴あけ全景
- ④新規換気棟材料
- ⑤換気棟完了
完了写真