軒天・屋根下地復旧工事

軒天・屋根下地復旧工事の全工程の写真と説明です。

軒天・屋根下地復旧工事


復旧工事前の状況
復旧箇所
  • 築40年前後で日本瓦で外壁はモルタルです。軒天のモルタルが長年の雨、風、地震でクラックが入り、そこからまた雨が侵入して、モルタルのクラックが広がっていったと考えられます。モルタルもめくれあがっており、軒天の下地のべニアも雨水が侵入して、傷んでいったと考えられます。ざら板も、垂木も雨水の侵入で朽くしてます。雨樋も風、大雪でかなり変形してます。おそらく雨樋は2014年2月15日の大雪でかなりの被害が大きかったと考えられます。
  • 雨樋は撤去して、新規取替します。金具も45.5センチピッチに打ちかえて交換します。
  • 今回は結果的に外壁、霧ヨケは修理しない方向になりましたが、霧ヨケもかなり腐食が進んでいるようです。霧ヨケも鉄製ですから定期的に錆止めを入れて塗装してメンテナンスする必要があります。
  • 外壁のモルタルもかなりクラックが入ってますので、本来の修復方法としては、水洗い→シーラー(接着剤)→中塗り→上塗り、をかけた方がいいようです。
  • 雨戸は特別、塗装は必要ないですが、見た目が気になるようでしたら塗装をお勧めします。


野地板・垂木撤去状況
野地板・垂木撤去状況

  • 部分的野地板・垂木撤去状況です。
  • 前もって既存の瓦を撤去して、瓦桟木を撤去して、ルーフィングを撤去します。既存の軒樋は撤去して、破風部分のモルタルも撤去して、ようやくざら板の撤去に入ります。ざら板はそんなに傷んだり、腐食してないようです。丁寧に手作業でくぎ抜きで撤去していきます。
  • 足場が狭いため、作業がかなりやりづらそうです。幸い敷地が広いため、南側はかなり余裕がありますが、念の為に飛散防止シートを設置します。


ざら板撤去状況
ざら板撤去状況

  • ざら板撤去状況です。ある程度軒下から上に向ってざら板を丁寧に撤去していきます。
  • 非常に屋根ではデリケートな箇所(天井裏が近いため、かなり気を使います)なので、細心の注意を払いながら作業していきます。
  • 垂木はそんなに傷んでなさそうですが、念のため撤去して新規取替えにします。


垂木復旧完了
垂木復旧完了

  • 垂木復旧完了です。既垂木を45.5センチ間隔に入れていきます。垂木45×36の物を使用します。幅は3m、長さが8mです(軒天のモルタルが腐食、破損してる部分のみ)。一部、桁も新規入れ替えしてます。かなり桁も腐食してましたので、撤去後に新規部分取替です。
  • 既存の垂木がしっかりしてる箇所に抱き合わせて、ビスで手作業で丁寧に固定していきます。
  • かなり、壮観なかんじできれいです。

2重張替え部分完了
2重張替え部分完了

  • 新規ラーチ合板設置完了。新規垂木復旧の後にラーチ合板を設置していきます。墨だし(ラーチ合板を止めるビスを垂木に打設するために、垂木に位置(特定)を出す作業です。)
  • 「墨だし」したあと、ビスでラーチ合板を止めていきます。
  • かなり重要な作業です。ここまで終わると、一段落、着いたという感覚です。
  • ラーチ合板も野地板補修部分は9ミリを予め設置してます。→上の合板は12ミリです。→つまり野地板の復旧部分は2重張替えしてます。


軒天板設置完了
軒天板設置完了

  • 軒天板設置完了です。破風部分、軒天井を張り替えました。これで軒天は一段落着いて、工事中の養生にはあまり気を使わなくても大丈夫な感じです。(多少、工事期間中に雨が降っても、乾かせば作業できます)
  • 下の写真はラス網設置完了です。ラス網を設置することによって、モルタル左官工事をした時、安定して付着しやすいように取り付けます。とても大事な工程です。

ラス網設置


左官仕上げ施工状況
左官仕上げ施工状況

  • 左官仕上げ施工状況です。かなりベテランの左官職人さんが、丁寧にコテで何度も仕上げていきます。
  • モルタルも垂れにくい材質を使用してます。


左官仕上げ施工完了
左官仕上げ施工完了

  • 左官仕上げ施工完了です。きれいに仕上がってます。塗りむらもなく、表面の仕上がりもとても丁寧にいい状態です。
  • お客様に、「何日くらい乾燥させるのですか?」と、よく聞かれますが、おおまかに言うと秋から冬は4日が目安です。夏場だと、もう少し短時間でも大丈夫です。


軒天シーラー塗布完了
軒天シーラー塗布完了

  • 5日ぐらいで完全に乾燥を確認して、モルタルに水性シーラ-を塗布していきます。比較的面積が少ないですので、今回は水性を塗布しました。
  • 外壁にクラックなどある場合は、微弾性フィーラーをお勧めします。クラックにシーラーが浸み込んで補修効果があります。
  • たまにお客様から、「業者に頼まず、自分で外壁のクラック補修をする場合はどうすればいいですか?」と、質問されますが、ホームセンターや建材店で変成シリコンとコーキングガンを購入して、脚立か梯子で必ず下で梯子・脚立を押えてもらって、外壁のクラックに注入したほうがいいですよとアドバイスしてます。
  • 変成シリコンを使用する理由は、一般的なシリコンに比べて耐久性があるのと、次回に塗装するときに塗料が乗ります(これ、重要です)。普通のシリコンは塗装できません。普通のシリコンでクラック補修した場合は逆プライマーを塗布することをお勧めします。


軒天塗装完了
軒天塗装完了

  • 軒天塗装完了です。シーラーを塗布して、乾燥させて、シリコンで塗装していきます。工程としては、中塗り→上塗りです。ちなみに、シーラーが下塗りになります。
  • シーラーよりちょっと濃いめの白なので、かなりわかりづらいですが、既存の外壁の色と同等色に調色することがポイントです。
  • 色が大きく違うと、後日かなり目立ちます。それと、塗装の色見本はサンプルがかなり小さい為、実際に塗装してみると、サンプルより明るくなる傾向があります。
  • 今回は面積が比較的、狭かったため、現場で調色しましたが、大掛かりな外壁・全塗装する場合は、職人さんにアドバイスしてもらったほうが確実でうまくいきます。
  • それと、全塗装の場合は前回塗装して10年超え、または新築時から10年超えで塗装される場合や事例が多いので、特に南側・西側が日焼けして元の外壁の色とは大きく違う場合が多いので、北側や日陰の外壁が元々の外壁の色に近い色が残ってることが多いので参考にすることをお勧めします。
  • また、全塗装が完了したあと、窓についてる面格子の裏に前回の塗装した時の塗料が残ってることがよくありますので、塗装前に確認することをお勧めします。




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